56:Until reaching the starting line ◆oEZLeorcXc[saga sage]
2011/08/21(日) 18:03:02.97 ID:rY6iS8KI0
しかしすぐに何もなかったかのように手が動きだし、少女の肢体が露わになる。
少女は体を起こし、ベッドの上に座り、少年と向き合う。
暗闇の中で少女の肌が白く浮き上がる。
藍色の髪に包まれた張りのある柔らかそうな白い肌。
深海に差し込んだ白い光を見ているような、深く深く吸い込まれそうな錯覚に陥る。
「何百メートル先のアリの眉間に銃弾打ち込ンだりする方がよっぽど難しい」
少年はそんな彼女の姿を気にも止めず、自らの服を脱ぎだした。
「………器用なだけだって言いたいのだろうけど例えが突飛過ぎてマヌケよ?」
「どォでもイイ」
少年が服を脱ぎ終えると、その白い四肢が露わになる。
ベッドに体重を預け、少女との距離を近づける。
暗闇の中で少年の肌が白く浮き上がる。
月明かりに照らされてどこまでも透き通るような光を帯びた白い肌。
夜空に浮かぶ月よりも白く、星の輝きすらも及ばない強い光。
「でしょうね」
少女はそんな少年の姿を気にも止めず、自らの腕を少年の首へと回す。
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