86:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(岡山県)[saga sage]
2011/11/07(月) 23:22:04.43 ID:blEW8LYoo
「……」
常盤台中学、寮。
出かけた時には持っていなかった手提げ袋を右手に、白井が自分の部屋のドアを開けた。
美琴の姿はない。
普段であれば門限の時刻は過ぎているが、休日はそれもやや緩くなる。美琴が帰ってくるのは、一時間後、と言うところだろうか。
「……」
白井は、室内に美琴がいないことに、安堵の吐息を漏らした。
いまもし、自分が敬愛する彼女の顔を見たら――――もしかしたら、泣いてしまったかもしれないからだ。
右手の荷物。
薬で狂わされ、快楽に屈し、気を失い、目が覚めた後。
結局、それ以上は何もしなかった彼から手渡された、一式の器具が、納められてる。
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