過去ログ - 一方通行「オマエだって、もォこの家の一員だろォが」
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377:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山形県)[saga]
2012/01/08(日) 09:59:17.07 ID:Z4D9EjIh0

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薄暗い研究所を一度抜け出して、一方通行は学区の外れへとやって来た。



科学の発達した都市には似つかわしくない、緑の広がる小高い丘。
滅多に人の訪れないその場所からは、狭い空と街が少しだけ見渡せた。

夕暮れ時になっても、遠景は揺らいでいる。

鳴き続ける蝉の声はまだ暫く静まりそうにない。


一方通行は、夕陽を浴びる街を眺め、考えた。

百合子と出会ってから、今日までの間。自分の関わった事、全て。
――それは全部、夢だったのではないか、と。

夏の熱気に当てられて、自分は幻を見ていただけなのではないか。


彼女――彼女達の存在を、『なかったもの』として扱いたい訳では無いが、一瞬だけ、そう考えてしまった。





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