過去ログ - 美琴「初めまして、御坂美琴です」一方通行「……あァ?」 〜2〜
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234: ◆TVdz386dzA[saga]
2011/09/23(金) 22:43:25.39 ID:9G9ARhHd0


まさに一触即発―――



しかしそこに天の助け、もとい芳川の声が二人の間に入り込む。




「はいはいストップ! 喧嘩をさせる為に貴方達を会わせた訳じゃないのよ」




その言葉でお互い噛み付かんばかりに張りつめていた緊張の糸が解れた。ナイス芳川さん!と美琴は胸の内で涙目でサムズアップする。
垣根も一方通行も不満そうに顔を背けて舌打ちする。揃って同じ行動をしている所をみるともしかしたら二人は似た者同士なのだろうか。
そんな予感が過ったがそれを口にするのは止めておく方が賢明だろうと美琴は思った。
そして芳川を軽く睨みつける垣根は当初から抱いていた疑問を投げ掛ける。



「チッ…………で、何の用だよ」

「確か御坂さんが貴方に会いたいって言ってたのよね」

「えっ? あ、はい!?」

「あ? お前か?」



突然垣根の目線が芳川から自分に移り美琴は体を強張らせる。
不思議なことに垣根から少しの警戒心は伺えるがさっき一方通行に向けていた睨む様な鋭い目をしていなかった。
ただ対象を見ているだけという目。そのことにほんの少し安堵してから美琴は一方通行の袖からゆっくりと手を離す。

躊躇いがちに両手の人差し指同士をツンツンと突き合わせながら垣根を見上げて美琴は自分の要望を口にする。



「あの……えっと、その〜……」

「なんだよ」

「さっき見てて、その、背中の羽根?を近くでみたいなぁ〜と思って……」

「…………」

「ダメだったら良いんですけど……」

「…………」



流れる沈黙が恐い。
チラリと一方通行に助けを求める視線を送るが彼はそれを見て見ぬ振りをされてしまう。さっきのことで完全にへそを曲げてしまったらしい。
ひどい!卑怯な!とパクパクと魚のように口を動かし伝えるも当の本人はツーンとそっぽを向いてしまっている。
いつも自分をガキ呼ばわりするが今の彼の方がよっぽどガキだ。あとで絶対抗議してやることを心に決めて美琴はその場の怒りを押さえる事にした。
数分前の出来事からおそらくこの申し出は断られるだろうと美琴は思っていた。




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