129: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/23(火) 20:06:41.33 ID:W+KohuJio
大人たちが遠巻きに彼を囲んで見守っている。
カメラも、見て分かるだけで十数台。
測定室の中央に立ち、一方通行は目を閉じた。
ふいに、十歳までの記憶が蘇って来る。
遊んでくれるでもなく、ただ観察するために黙ってこちらを見つめる幾つもの目。
顔を上げる。
「――分かったよ」
目を開けて振り返ると、無機質な視線を送ってくる木原と目が合った。
まるで、これから死ぬ事で成果を上げようとしている実験動物を眺めるかのような冷淡さ。
「特別に見せてやる」
その腐った目でせいぜい観察してやがれ。
彼は、大勢の人間に見守られながら、その能力を発動した。
「これが、俺の実力だ」
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