192: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/26(金) 20:15:31.72 ID:KP4Oa+x5o
木原は慌てて一方通行の頭を引っぱたくと、取り成すように言った。
「まあまあ。ちょっと聞くだけ聞いてくれよ」
「ハン。聞かせるだけ無駄だっつの。こンな奴には出来やしねェよ」
叩かれた後頭部をさすりつつ、一方通行が垣根の介入を阻もうとする。
そこまで言われると気になってくる。
こいつらは一体自分に何をさせようと、あるいはさせまいとしているのか。
「この俺に出来ねぇ事があるとでも?」
垣根は、敢えて挑発に乗ってやる事にした。
「色々あると思うぜェ? 例えば、かわいそォなクローン達の命を返してやるとかなァ」
ありったけの敵意を込めて、一方通行は相手を睨みつけた。
もちろん本気ではないのだが、それなりの迫力はある。
が、その刺すような視線を受けても、垣根は平然としていた。
「可哀想、ねえ……。言っとくが、奴らには感情なんかない。同情されても喜びはしねえよ」
「そォいう理屈はいらねェンだよ。自分が何やったか分かれっつってンだ」
「ハッ。俺がやった事? ただの実験だ……"絶対"になるための、な」
「なっ……」
二万人もの人を殺しておいてあっさりと言ってのける垣根に、一方通行は絶句した。
「オマエ……芯から腐ってやがンな……」
軽蔑の眼差しを送り、一歩後ずさる。
「オマエが死ねばよかったンだ。この殺人鬼!」
垣根はその一方通行の様子を、馬鹿にしたような目つきで眺めていた。
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