32: ◆goBPihY4/o[saga ]
2011/08/19(金) 19:14:46.19 ID:Ori7L7Wn0
ここで、はい分かりましたと素直に消えない程度には、我の強い人間だったらしい。
新人研究員は多少申し訳なさそうにしながらも木原の横を歩き続ける。
「彼を暗闇の五月計画に渡すというのは本当ですか? 『未元物質』の演算パターンじゃ、『一方通行』には応用利かないと思うんですけど」
学園都市第一位の超能力者、垣根帝督の演算パターンを他の能力者に植えつけて能力の向上を図るプロジェクト。
それはつまり、他の能力者に垣根なりの『コツ』を分け与えるという事になる。
畑違いの能力者に施しても、あまり意味がないだろうというのが彼の意見だ。
将棋の棋士にマジックのテクニックを教えてやるようなもので、多少は視野が広がるかもしれないが、
その程度なら詰将棋でもしていた方が有意義である。
「相性が悪すぎます。それに、人格にも影響が出るって聞きましたよ。まあ、あれ以上性格が悪くなる事はなさそうですけど……でも、」
「あーあーあーもーうるっせえなあー」
歩きながらうんざりした声を吐き出す木原。声は廊下の向こう側まで届き、響き渡りながら耳に戻って来る。
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