536: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/09/18(日) 20:23:32.98 ID:gGB57Wa8o
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最終信号が退院した。
537: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/09/18(日) 20:24:18.96 ID:gGB57Wa8o
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学園都市は、日本という国の中でほとんど治外法権と言ってもいいほどの自治権を持つ都市だ。
538: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/09/18(日) 20:25:07.49 ID:gGB57Wa8o
その事情を知っているせいで、警備員は少女のその後の経過が気になって仕方がなかった。
暇があれば見舞いに行き、話をして、お互いを知り、元気になって行く姿を見守った。
自らを「最終信号(ラストオーダー)」と名乗った少女は、健気であった。
539: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/09/18(日) 20:25:34.33 ID:gGB57Wa8o
が、最終信号はすぐ迷子になった。
540: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/09/18(日) 20:26:15.18 ID:gGB57Wa8o
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退院初日は晴れやかな一日だった。
541: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/09/18(日) 20:28:37.77 ID:gGB57Wa8o
諦めて座り込んだ少女の前に、人影が現れた。
「二〇〇三二号……」
542: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/09/18(日) 20:30:03.19 ID:gGB57Wa8o
「ええと、二〇〇三二号が実験で殺されそうになって気を失ってるところにお姉様が来て、
お姉様が苦戦してるところにそのヒーローさんが現れて、
あの人を倒してくれたんだっけ?
ってミサカはミサカは散々ネットワークで整理されてる経緯を再確認してみたり」
543: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/09/18(日) 20:32:29.49 ID:gGB57Wa8o
「殺されるために生まれた、殺される以外に価値のない命。
ミサカは自分の事をそんな風に思っていました。いくら殺されても、いくらでも同じ形の代わりがいると」
「……そうだね。皆の記憶はミサカにもバックアップされてるよ。
544: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/09/18(日) 20:34:58.08 ID:gGB57Wa8o
オリジナルの言葉に目覚めさせられて命の価値を自覚したのは、最終信号も同じである。
しかし、クローン達に死を与え続けた男を、最終信号は憎み切れずにいた。
545: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/09/18(日) 20:35:58.71 ID:gGB57Wa8o
制服姿のクローンはそれを確かめるように頷くと、静かに言った。
「オートロックですが、例の新しい保護者をインターホンで呼び出せば開けてもらえると思いますよ、
とミサカは超当たり前のアドバイスをしてこの場を去ります」
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