過去ログ - ∞木原式∞ 第一位のつくりかた
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640: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/09/25(日) 01:27:54.82 ID:bVxhRllno

電話が鳴った。外線。本日二回目。先程からどのくらい時間が経ったのか。

自分宛ではないという事もほとんど意識しないまま、彼は反射的に受話器を取った。

発信元は、先程と同じで木原の部下の女だった。

『また一方通行ね』

「またヴォーラか」

『ナンシーよ。あと、ヴォーラじゃなくてヴェーラだからね』

「どォでも良い。で、何だ。木原はいねェぞ」

『やっぱりか……そうだろうとは思ってたけど』

「連絡が付かないのは相変わらずか」

『それだけだったらよかったんだけどね』

ヴォーラ改めナンシーが、不安そうに声を低めた。

『今回の任務はある子供と関係があるんだけど、その子がちょっと厄介なのよ』

「厄介って何が」

『垣根帝督。あのナンバーワン坊やの関係者だったの。それで彼キレちゃったらしくてね』

「……あ? 垣根の関係者の、子供?」

あのメルヘン野郎、実は病気の弟がいて――とかいうオチだったのか
と、一方通行が変な妄想をしていると、電話の向こうのナンシーが忌々しそうな声を出した。

『今猟犬部隊の分隊が次々襲われてるの。お陰で大損害よ。
 冗談じゃないわよ。なんでクローンのガキなんか……』

彼女がぺろりと口走った言葉に、一方通行が反応した。

「クローンのガキ……最終信号?」

『あ、やだバレちゃった? まあ別にいいけどね。
 八月にあの子の救助を押し付けたでしょ。その後仲良くなったらしいわ。
 それで猟犬部隊が手出したもんだから、取り戻すのに必死よ、必死』

「えェーっ、第一位様ってロリコンなのォ? きもォーい」

『あんたのソレも大概だからね』

ナンシーはにべもなかった。



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