847: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/10/07(金) 22:58:37.88 ID:O4kTLSr5o
以前は喫煙の習慣があった。
今でも誰かから煙草の匂いがすると、ふとまた吸ってみようかと思う事がある。
煙草を辞めるのは非常に難しいという話はよく聞くのだが、それを実感した事は無かった。
辞めようとした事がないからだ。
喫煙を続けると寿命が縮むだの自分や周りの人の健康が損なわれるだの言われるが、
本当に寿命が縮んだとして、せいぜい十年かそこらだろう。
年老いてからの十年にそこまでこだわるほどの価値は見出せなかった。
交通事故で若くして死ぬ心配でもしていた方がましだ。
そして、もとより他人の健康には興味がない。
そういうわけで、今吸っていないのは、辞めようと努力してそれが実った結果ではない。
放っておいたら吸わなくなっていたのだ。
放っておいたらと言っても、喫煙者を放っておけばバカスカ吸いまくるのは目に見えている。
勝手に体中のニコチンが消えてくれたわけではないのだ。
それには、事情というにも下らな過ぎる理由があった。
簡単な論理式で、
タバコ吸いたい + でも手がふさがっている = 吸えない
という状態が続くうち、段々抜けていったのだ。
ならばなぜそこまで手がふさがっていたのかという話だが、
ガキがさぁ、すげーウロチョロすんだよ。
何なんだガキのあの無駄なアクティブさは。
動いてないと死ぬ系の魚類か。
大事な研究機材がわんさか置いてある研究室までやって来て、
あちこちベタベタ触ったり走り回ったりしようとするのだ。
放置したら大惨事である。
さらに、個室で大人しくしていればいいのに、広い研究所をうろうろするからすぐ迷う。
頭か胸倉か首根っこか手を捕まえておかないと、
ちょっと目を離した隙にどこかふらついて迷子になるのだ。
迷子にならなくても何かしら問題を起こす。
殴ったって聞きゃしねえ。
でも殴るけど。
以前は研究室にいる時は、右手で作業して左手で煙草を持って、というスタイルでやっていたのだが、
ガキのせいで片手を常にフリーにしておく必要が出て来た。
右手は作業をしているのだから、ガキに使う余裕があるのは左手だ。
よって、煙草を持つ機会が減って、その内全く吸わなくなっていた。
ガキを捕まえておくために、片手を空にしておく習慣がついた。
ガキの頭か胸倉か首根っこか手で、常に左手がふさがっている。
忌々しいにもほどがある話だが、それが煙草を辞めたきっかけだった。
五年経って、そのガキもちっこいガキからデカいガキにクラスチェンジしたわけで、
いくら何でもそこまで手がかかるような事はなくなった。
もう左手は自由だ。
昔は好きで吸っていたのだし、煙草が嫌いになったわけではない。
今でも誰かから煙草の匂いがすると、ふとまた吸ってみようかと思う事があるのだが、
何となくまだやめておく事にしている。
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