過去ログ - 千春「・・・なんなんスかアレ・・・・・・;」 花山「使徒だ。」 千春「シト・・・・・・?;」
1- 20
148:赤いイヤーカフ
2011/11/26(土) 03:04:27.73 ID:gey/+p+K0
     

              ミサト!・・・





ミサト「?;;;」



何処かからか人の声が聞こえた。
波に遮られて濁り、語尾が掻き消えたが、確かに「ミサト」と言っていた。

父親だろうか。父親の友人だろうか。
ミサトは寒さで刻々と麻痺していく手足を、水中で必死にばたつかせる。

泳いで声の主を捜しに行く事は出来ない。
極寒の荒波と水飛沫の中、狂乱寸前の精神状態と、限界間近の体力では、浮かび続ける事以外何も出来ないのだ。


ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」


もはや父親すら呼べない。
叫んだ途端、辛うじて保たれていた心の平行が
その瞬間一気に粉と砕けてしまいそうだった。






「ミサト!;;」

ミサト「!!;;;」ビクッ



不意に名前を呼ばれた。

声の主は近い。



「ミサト!! 大丈夫か!? 聞こえてるか!?;;」



真後ろからの声は、父親の物だった。



ミサト「あっ・・・うっあっ・・・;;;」



下顎にまで達した冷気による感覚の麻痺が、舌の動きを阻害する。
手足の感覚は、筋力と同様に既に無い。

方向転換が難しくなっていたミサトは、苦しげに声を捻り出すしか出来なかった。



「ちょっと待ってろよ! 今暖かくなるからな!!;;;」



父親の近くにはカプセル状の脱出装置のような物が浮いていた。
此処まで引っ張って来たらしい。

脱出装置の一つは既に大破しており、海水に中まで浸かっている。
もう一つは健在だが、二人の人間が入れる程、大きくはなかった。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
549Res/575.33 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice