過去ログ - 千春「・・・なんなんスかアレ・・・・・・;」 花山「使徒だ。」 千春「シト・・・・・・?;」
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149:赤いイヤーカフ
2011/11/26(土) 04:09:12.37 ID:Qw8I406L0
父親はミサトを抱えて泳ぎ、ミサトを小さい脱出装置に入れ、自身は半壊した脱出装置に入った。

小さい脱出装置は機材や資料を収納する為の物であり
本来ならば人を入れるべき物ではない。

しかし皮肉な事に、無機物を収納する脱出装置の方が、人間を収納する脱出装置より頑丈かつ浮きやすい作りだったのだ。


その理由をミサトの父親は知っている。

だからこそ、この状況でこの脱出装置を選んだのだ。


回収される可能性を、少しでも上げる為に。






ガ ヒ ュ ウ ゥ ゥ・・・






編隊が飛んで行った方角から形容し難い音が響き、それと共にオレンジ色の淡い輝きが姿を現した。

その輝きは、何故か早くから暗くなり始めた空と相俟って、まるで日の出の様に美しかったが、ミサトの眼には別の、何か恐ろしい物であるかのように映った。


「やはり無理だったか・・・・・・;;;」



父親は静かに呟いた。


ミサトには、その呟きの意味が分からなかった。





ザブン




彼は折角出た海に再び飛び込むと、すぐ近くのミサトの元へと泳いだ。


泳ぎ着くや否や、彼は小さい脱出装置の収納口から、弱々しく顔を出すミサトの両頬に手を添えて・・・


「これからお父さんが渡す物は、決してなくしちゃいけない大切な物だ。絶対なくしちゃいけないよ。分かったね。;;;」


と言った。


そして彼女に、十字架の形をした小さな首飾りを渡した。









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