727:第E話―――サーシャ「とりあえず、ホームセンター行きたいです」 香焼「仕事で来たんでしょ」[saga]
2011/09/27(火) 21:31:27.82 ID:aOOsrV5h0
―――とある4日目、PM04:00、学園都市第1学区、マンション『ニューディレクターズ』(香焼宅)・・・・・・
放課後の課外講義を早退し、急いで家に戻る。昨夜はあまりにドタバタ騒ぎ過ぎたので、正直、日中は落ち着けなかった。
彼女が寝ている内に家を出てしまったが、大丈夫だろうか。勝手に部屋の外に飛び出してはいないだろうか。
不安の念を抱きながらマンションに戻る。
駐輪場には五和のバイクが無い。という事は多分、浦上も居ないのだろう。余計心配になってきた。
帰り際に買ってきた食材と、羞恥心を堪えてカウンターに運んだ女性用下着が入った袋を片手に、自室に戻る。
香焼「珍しい……鍵閉めてる」ガチャッ・・・
普段、馬鹿姉共は鍵を閉めないどころか、近場への用事であれば戸を開けっ放しで外出する事もある。田舎育ちって怖い。
さておき、もしかしたらサーシャが起きてて鍵を閉めたかもしれない。ドチラにしろ正しい判断だ。
香焼「ただいまー」テクテク・・・
返事は無い。もしかして、まだ寝ているのか……仕方あるまい。あの怪我だ。やはり鍵を閉めたのは五和か浦上だったか。
彼女を起さない様、静かにリビングへ入る。
香焼「……寝てる?」ガチャッ・・・
もあい「なぅ」トコトコ・・・
香焼「もあい……って、アレ? サーシャは!?」キョロキョロ・・・
布団は蛻(もぬけ)の殻。丁寧に畳んで端に寄せて在る。まさか出て行ったのか!?
買い物袋を真下に置き、急いで五和に電話する……だが、通話中。次に浦上へ……電話に出ない。
焦る気持ちを抑え、冷静に辺りを見渡す。
ソファの上に置かれた昨夜彼女に着せた寝巻きと、手当に使用した物と思われる包帯。そして開いたベランダの窓。
香焼「……まさか」ダラダラ・・・
何も言わず、出て行ったのか。いや、彼女の靴(ブーツ)は玄関にあった。
という事はまさか……誘拐!? 昨夜サーシャをボロボロにした相手が、居場所を嗅ぎ付けてやって来たのやもしれない。
もあい「みー」フルフル・・・
香焼「……っ!!」バッ!!
振り返り、外に探しに行く。そう覚悟した瞬間だった。
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