831:第E話―――サーシャ「とりあえず、ホームセンター行きたいです」 香焼「仕事で来たんでしょ」[saga]
2011/10/05(水) 00:39:52.57 ID:svC+LibI0
自分がチョークで地面にざっくりとユーラシア大陸を描き、モルドバの位置を説明し終えた頃、アチラの説明も終わった様だった。
予想通り、姫神さんは複雑な顔をしている。
サーシャ「―――無論、貴女自身がモルドバに来てくれとは言いません。可能であれば『血』を提供して頂きたいのです」ペコッ
姫神「…………、」ジー・・・
無言で虚空を見遣る姫神さん。ふと……胸に着けたケルト十字を取り出した。
姫神「そいつは。本当に吸血鬼?」チラッ
サーシャ「第1の回答ですが……絶対、とは言い切れません」タラー・・・
姫神「そう」ジー・・・
サーシャ「ですが、第1の解析として『血肉を喰らうモノ』であるのは確かなのです」
上条「ふーん……姫神の『吸血殺し』って、吸血鬼にだけ効くのか?」
姫神「え?」チラッ
上条「いや。前にインデックスに聞いた事があるんだけど、吸血鬼って親吸血鬼とか子吸血鬼ってのがいるんだろ?」
所謂、ゾンビとかグールとか言われる下級の化け物だ。
親とは『真祖』と呼ばれる貴族(伝承ではそう定義付けしている)や先程話した死徒なんかがいる。
姫神「……どっちも効果ある。須く。灰に」ジー・・・
村一つを壊滅させた……彼女のトラウマ。
サーシャ「……では、第1の質問です。『吸血種』には?」
姫神「霧ヶ丘(女学院)に居た頃の実験では。ヒルや蚊には効果が無かったわ」
サーシャ「そういう動物ではなく……魔術的な」
姫神「全く分からない。試した事が無いもの」
まず試す機会すら無いし、試そうとも思わないだろう。
サーシャ「ふむ……では失礼を承知で正直に告げます。第1の願望ですが、これは賭けです」ジー・・・
姫神「ええ。分かるわ」コクッ
サーシャ「貴女の『血』で紛争の再発を止めれるかもしれない。だけど、まったく無意味かもしれない」
姫神「……分かってるつもり」コクッ
分かっていても……抵抗はあるに決まってる。彼女の『力』を使えば、そこには悲劇(灰)しか残らないのだ。
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