834:第E話―――サーシャ「とりあえず、ホームセンター行きたいです」 香焼「仕事で来たんでしょ」[saga]
2011/10/05(水) 02:15:30.24 ID:svC+LibI0
その後サーシャと姫神さんは『血』の取り扱いやアバウトな効果範囲の確認をして、交渉を終える。
因みに、上条さんと結標さんは紙袋の中身を広げたり、自分に着せようとしたり馬鹿やってた……帰れお前ら。
姫神「―――……とりあえず。こんなところ。もし分からない事があれば直接電話して。私が直接指示を出すから」
サーシャ「はい。協力感謝します」ペコッ
姫神「ううん。私の力が役に立てる機会なんてそうそう無いから……誰かの為に使えるっていうのも。良い事なのかもしれない」
サーシャ「そう言えってもらえると助かります」
それでは、と鞄から注射器を取り出すサーシャ。
今時古臭いバキュテナー入れ替えタイプを2本分、採血する。
姫神「っ……今度機会があったら。銃(ガン)タイプにして頂戴」イツツ・・・
サーシャ「はい。善処します」コクッ
上条「終わったみたいだな」チラッ
姫神「ええ……クロイツェフさん。さっき言った通り。使い方を誤らないでね」
サーシャ「はい。第1の確認ですが、吸引紙に少量湿らせ貼り付けるだけで効果がある……でしたね?」
姫神「そう。少量含まれていれば。確実に灰になる」
禁止事項として『血』の散布、バラ撒きをしてはいけないらしい。『一般人』も巻き添えにしてしまうからだとか。
姫神「悪者を。退治する為だけに使う事。一般人(普通の吸血鬼)は見逃す……OK?」
サーシャ「了解です。第2の確認ですが、余った『血』は魔術処理の下、消し去ります」コクッ
姫神「うん。もし約束を破ったら……『何が起きても』保証できないわ」
サーシャ「分かっています。国一つがゾンビだらけになられても困りますからね」タラー・・・
吸血衝動を抑えられなくなった吸血鬼は当たり構わず暴走を始める。
そして人間を喰らい眷属(ゾンビ)にし、ネズミ算式に増えていく……まさに生物災害(バイオハザード)だ。
そうなったら最後。増殖を止める為に、核でも用いなければなるまい。
香焼「姫神さん、優しいんすね……その……彼らに襲われたのに」
姫神「生存本能よ。人間が黒死病(ペスト)を撲滅させようとしたのと同じ。私は彼らにとって災害悪そのものだから」
サーシャ「貴女は、強い人ですね」
姫神「ううん。逃げるのに疲れただけよ。運命って言葉にしちゃうと臭いかもしれないけど……そういう星の下に生まれちゃったんだ」
『原石』の宿命なのかもしれない。軍覇に聞かせてやりたい悟り話だ。
姫神「きっと意味があるんだって。上条くんの『右手』の様に。私の『血』も。ね」フフッ
上条「うん……そうだな」コクッ
結標「ふーん……やーい。秋沙のメルヘン女ー」ワーイ
姫神「黙れメンヘラ女」ジトー・・・
結標「メンヘ……くっ……リアルに精神科通ってるから否定できない」クソゥ・・・
彼女は僕らに想像出来ない『何か』と向き合ってきた。幻想に近い『何か』と向き合う事で、強靭な精神を持ったのだろう。
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