31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)[sage]
2011/10/04(火) 00:32:12.32 ID:9qxT9mzlo
紬「!?」
律「…いつからか何て覚えてないけど…たまに夢をみるようになった」
律「…知らない学校の、知らない部屋で、知らない子達が楽しそうにお喋りして、お菓子を食べてる夢」
律「…最初はただの夢だと思った…けど…澪が私の所に来たとき…全部わかったんだ」
律「『あぁ、この夢は私の記憶だったんだ』って」
律「…わかっとき、嬉しさなんて微塵もなかったよ、だって私はそこに何の思い出もないんだから」
紬「…で、でも…思い出したんなら…
律「……カメラで部屋を覗くようなものだよ…べつに面白くもなんともなかった…
律「むしろ……怖い、と思ったな」
律「…この人達にどんな顔して会えばいいんだ…友人と同じ顔で同じ声の人間から『もう友達は帰ってきません』って告げられるあなた達のこと…か、考えてて…」グスッ
律「…隠しておくつもりだったんだよ……全部戻ったふりして…『田井中律』として生きよう、って決めてたのに……」ポロポロ
澪「…律」ギュッ
澪「…悪いけど、もう私にできることは何もない」
澪「…根本の原因が私にある以上、私が躍起になって律に関わっても悪い影響がでるだけだ」パッ
澪「……ムギ」
紬「…………何?」
澪「…律を頼む、私と菫でお前の分の仕事もこなすから――
律「ま、待ってください!」
律「…その…『子供時代の私』は…誰がみてもあなたに支えられていた…
律「…傍観者みたいにしか昔を知らない私でもわかった! 田井中律という人間は……み、澪が…いないと・・・
澪「…律、それは違うよ」
澪「律に助けられてたのは私だ、それは絶対の自信を持って言える」
澪「…傍からみたら逆にみえても…それが揺らいだことは絶対にない」ジワッ
澪「…だ、だから…律は…私がいなくても……」ボロボロ
律「…い、いやだ……
澪「…本当の意味で…き、記憶が戻ったら…その時は…また…
澪「じゃあな、律」ダッ
純「あ! …追いかけます!」
純「ちょ…澪先輩!」
バタン!と大きな音を立てて扉は閉じた。
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