過去ログ - 【空中要塞】エースコンバットのSSを書くスレ【トンネル】
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『カモォォォン!!』 Kirk&
◆peD1FUUXRcek
[sage saga]
2011/08/27(土) 16:56:50.13 ID:ivpd3n5DO
あれはいつだっただろう?
ボクがあの大切な人と出逢って家族になったのは
確か木枯らしが吹きすさぶ頃だったかな
ダンボールの中でママに逢いたくて微かに匂いのする毛布にすがりついてたボクをあの大切な人が見つけてくれた
「子犬だぁ?何でこんなところに……っち」
そうぶつぶついいながらあの人はボクを病院に連れて行ってくれたんだ
「おい、わんこ。お前捨てられちまったみたいだぞ…?…ったってわかんねえか」
わかってたけど認めたくなかったっけ
ママの飼い主は貰い手のつかないボクを捨てたんだ
「しょうがねぇな…お前、オイラと暮らすか?」
「わん!」
ボクは返事をした
この人についていくことがきっと運命なんだなと思ったから
「よしいい返事だ!っと家族なら必要だよな名前…そうだな……なかなか格好のいい顔してるし『カーク』でどうだ?」
「あう!」
あとで話しているのを聞いたがSFのスタートレッカーとか言う映画の俳優さんの名前らしい
それから一緒に暮らしてからは日にちがたつのが早かった
「カーク、お座り!お手!おかわり!伏せ!」
「わん!わん!」
「よーしいい子だ!ほんとに頭いいなあ」ナデナデ
半年を過ぎ夏が終わりそうな頃ボクはあの人と一緒にサンド島に移った
ボクは初めての戦闘機の爆音や重油の匂いにビックリした覚えがある
でも基地のみんなはボクがおとなしいのが不思議らしく邪魔にするどころか遊んでくれた
「おっカーク!また油まみれだなぁ〜仕方ねえシャワー入るぞ」
「わん!」
ボクとあの人との穏やかな時間はこの時からだんだんと少なくなりもう二度と元通りにならなかった
「ナガセ、聞いたぜ無茶やらかしたんだって?」
「生き残るためよ」
あの人は戦争に、戦争の真っ只中に巻き込まれていった
あの人がいない間、ボクは記者の人とおやじさん、基地のみんなに世話をしてもらった
あの人のチームメイトのみんなは帰ってくれば必ず遊んでくれた
「カーク、話があるんだ…わからなくてもよく聞いてくれ」
あの人と一緒に空に上がってたチームメイトがみんなバラバラに来て話してくれた
あの人が被害を出さないためにギリギリまで戦ってこの世から去ったことを
でもボクはあの人が居なくなったことは理解したけど死んだってことはよくわからなかったんだ
それから十日位した頃、記者の人に連れ出されボクはこの島から一度居なくなった
あの人のチームメイトとおやじさんはスパイ容疑をかけられたらしい
空母ケストレルが新たなボクのホームになった
あの人のチームメイトは唯一残っていたケストレルのパイロットを加えて空に上がって行く
ボクはそれを何度か見送った…幻の五機目を探して
ケストレルとラーズグリーズ隊となったあの人のチームは終戦を迎えてもまだ戦った
ケストレルは彼らを送り出したあと撃沈されたけれど乗組員も艦長たちも無事だった
彼ら……出撃したラーズグリーズ隊はあの人が望んだ平和を取り戻してくれた
そしてボクはその平和になった世界で…あの人が愛したこの島で……待ってる
「…よーし!よくとった!C'moooooon!カーク!!」
いつかまたあの大切な人にボクの名前を呼ばれるまで
……ずっといつまでも
〜FIN〜
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