過去ログ - 青髪ピアス「アルビノ病弱美少女きたーっ!!」一方通行「はァ?」
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201:>>1[sage saga]
2011/12/03(土) 17:11:29.74 ID:yevqKGBSO

「そうなん? 残念やなぁ」

 そう言って、ボクは鈴科さんの手を離した。
 触れていた部分はもう温かくなったし、これ以上ボクが触っていても無意味な事が分かったからだ。
 それに、鈴科さんのスベスベした肌も十分に堪能できたし。

「鈴科さん、冷え症なんやない? 養命酒飲んだ方がええでー」

「未成年に未成年が酒を勧めンなよ」

「マジメやなぁ」

「うるせェ」

 鈴科さんは、確認するかのように指を曲げたり伸ばしたりしている。
 時折指をもう片方の手でなぞっては、手の平を合わせたりもしていた。
 白い肌の中で、指先だけがほんのりと色づいているように見える。

「なぁ、鈴科さん」

 ボクが呼びかけると、鈴科さんはボクを見た。

「お昼持ってきたんだけど、一緒に食べようや。こんな陰気臭い所じゃなくて、あっちの暖かそうな方で」

 そう言って、立ち上がり手を伸ばす。

 指先だけじゃ足りない。ボクの力では足りない。
 だったら、もっと暖かくて優しく彼女を包みこんでくれる場所へ移ればいい。
 こんなに暗い影の下ではなく、明るい陽の当たる場所へと。




 ためらいがちに重ねられた手を、ボクは強く握りしめた。




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