19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage]
2011/08/28(日) 01:53:53.11 ID:7L728IKno
心臓がばくばくと音を立てる。
どうしよう、どうしようとうろたえているとさわちゃんは脱いでいた服をぱっとかぶって玄関に向かった。
「そのままそこにいて」
私は頷いて玄関へと歩くさわちゃんの後姿を眺めた。
私の携帯電話が鳴るのが先か、さわちゃんがドアを開けるのが先か。
もう運に任せようと思った。
電話が鳴れば、私の負けだ。
息を潜めてシーツにくるまっていると、玄関先から声が聞こえた。
『……うわっ、さわちゃん!なんだよその恰好』
『シャワー浴びようとしたらあんたたちがチャイム鳴らしたんでしょーが』
『それにしても髪の毛ぼっさぼさだな』
『昼寝してたのよー』
それからしばらくさわちゃんはりっちゃんと澪ちゃんと何やら話をしていたけど、私の携帯電話が鳴ることはなかった。
ほっとして溜め息を吐くと、玄関先の声が消えた。
おそるおそるシーツから頭を出すとさわちゃんが戻ってきた。
「ふぅ……危なかったわね」
「何て言ったの?」
「昔の教え子が遊びに来てる、って。ちょっと無理があったかしら」
くすくすと笑うさわちゃんに、私は安堵の溜め息を漏らした。
身体の力が抜けていき、握り締めていたシーツから少しずつ指を離していく。
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