31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage]
2011/08/28(日) 02:35:53.50 ID:7L728IKno
「私もね、初めはそれでいいって思ってた。だけど、今の唯ちゃん見てると……駄目ね。何だか無理してる気がする」
さわちゃんは私の涙を拭う。
強く抱き締められて、私の嗚咽がくぐもった。
「たくさん嘘吐かせちゃってごめんね……、辛かったでしょ」
私がどうしたいかなんて、さわちゃんにはお見通しなんだ。
さわちゃんだって、私にどうしてほしいかなんてわかってる。
「……しばらく会わないほうがいいと思うの」
近いところで聞こえるさわちゃんの声は少し震えていた。
ああ、そっか。
さわちゃんも辛いんだ。
「さわちゃん……、ごめんね……」
私たちはもう次に会う約束をしなかった。
学校の外で次に会えるのは一体いつになるんだろう。
まだまだ長い休みが続くというのに、私の心は憂鬱だった。
憂鬱だったけど、失ったものを取り戻さないといけないという気持ちもあった。
それに、さわちゃんと天秤にかけられない大切なものがたくさんあるということも知った。
「私と居ることに使った時間……、これからはみんなに使いなさい」
多分、相手がさわちゃんだったから気付けたんだと思う。
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