39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage]
2011/08/28(日) 03:06:06.10 ID:7L728IKno
指定されたファミレスに向かうと、りっちゃんは予定よりも早く席に着いていた。
「ごめんな、急に呼びだして」
「ううん、私のほうこそ昨日はごめんね。みんなに迷惑かけちゃった」
「とりあえず何か頼めよ」と言われたので、ドリンクバーを注文した。
いつもより少し多く氷を入れてしまったアイスティーを持って席に戻った。
「あのな、ずっと聞きたかったことがあるんだ」
「何?」
「さわちゃんと何かあったのか?」
一瞬で口の中が渇いた気がした。
喉を潤そうとコップに手を掛けたけれど、結露で指が滑る。
りっちゃんと話をするのは二回目だ。
夏休みのあの日以来。
あのときは私の嘘が通じた。
だけど、今は。
「……やっぱり。黙ってるってことはそうなんだな。昨日も変だと思ったよ」
もう嘘の上手な私には戻れなかった。
せっかく今まで隠してきたのに。
私の頭の中にさわちゃんとの思い出が浮かんでいく。
だけど、終わらせたくないという思いの反面、終わらせるきっかけになるかもしれないとも思った。
――――さわちゃんに彼氏がいるかもしれない
私だけだったのかな。
私たちの関係がまだ「続いてる」って思ってたのは。
何だか悔しくて、窓の外を見ながら喉の奥から込み上げてくる震えをぐっと堪えた。
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