5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage]
2011/08/28(日) 01:24:23.18 ID:7L728IKn0
「駄目よ」
「えっ……」
「だって……先生っていう職業は生徒を平等に見なきゃいけないのよ?」
少しの期待を込めて、いや、結構大きな期待を込めて頑張って聞いたのに。
さわちゃんの馬鹿。
じゃあどうして私と一緒にいるの。
返ってきた答えに泣きそうになっていると、ぎゅっと抱き締められた。
「だけど、好きになっちゃったものは仕方ないじゃない」
くすくすという笑い声が頭の上で聞こえる。
さわちゃんらしい、いかにもな返答に笑って小さく頷いて、そっと目を閉じた。
さっきまであったはずの不安は、そのたった一言でどこかに消えてしまった。
「どうせまたりっちゃん達とくだらない話してたんでしょー。それこそ、禁断の愛!みたいな」
すごい、お見通しだ。
こういうとき、やっぱり先生なんだなあって思う。
ちゃんと見てくれてるんだ、って。
「でも、私もそう思うときあるよ。こんなことしていいのかなあって」
「んー、まあ正論ね。正直、私もそう思うわ」
「じゃあ……どうして?」
「さあ……どうしてかしら?」
「ええー、ひどいよぉ」
「ふふふ、嘘よ」
好きだからに決まってるじゃない――真剣な声でそう囁かれ、私の唇に温もりが宿った。
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