過去ログ - ほむら「…まるで犬のようね」
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201:1[saga]
2011/10/23(日) 12:12:14.84 ID:P8hJTuya0

 それは、とてもゆったりとした動作だった。
 どう見ても、急いでいるようには思えない、優雅な歩行。

 確かに置き去りにしたはずだった。
 うまく撒けるような経路を通ったはずだった。
 全力で走ったのだから、歩きで追いつかれる訳などないはずだった。

 追いつかれる道理など、どこにもないはずだった。
 にもかかわらず、それは今、二人の目の前に現れた。
 まどかとさやかの向かう先-----EXIT表示の下にあるドアの前へと美国織莉子は歩き、そして立ちふさがる。

「どこに、行こうというのです?」

 まどかとさやかは驚き、足を滑らしながら止まる。

「貴女の行くべきところは、そちらではありません」

 まどかとさやかは倒れそうになりながらも反転し、来た道を引き返そうとする。

「貴女が真に行くべきところ。そこは、-----」

 まどかとさやかは、織莉子に背を向けて走り出す。
 織莉子は、自身の周囲に水晶玉を展開させると、

「-----地獄です」

 二人目掛けて、撃ち放った。



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