479:1[saga]
2012/01/29(日) 11:59:12.43 ID:6kqct4zw0
「そういう状況にならないようにするかな。
そんな、足を踏み入れたら詰みが確定している無人島には絶対に近づかない。
なったらアウトなんだから、ならないよう注意して予防するしかないだろうな」
まどかの期待するようなものではなかった。
今、まどかが置かれている状況は、詢子の言う『足を踏み入れたら詰みが確定している無人島』へ既に足を踏み入れてしまっている状態なのだ。
知りたいのは、そこでの対処方法であり、予防方法ではない。
「じゃあ、もしそういう状況になっちゃったら?」
詢子は一瞬だけ、目を見開いて唇の片端を引き攣らせた。そして手に持ったままのジョッキを半分まで呷る。
まどかはしつこく聞きすぎて不審がられてしまったかと思い、質問を撤回しようと口を開く。
だがそれより先に詢子がまどかの目を見て話し出す。
「そうなっちまったら----いや、そうなっても、考えることはやめないだろうな。そんで、自分を見失わないようにする。
例えくたばるのが確定してても、その時その瞬間までは自分でいられるように。
錯乱して暴れたり自殺なんてのは絶対ダメだ。
最後の時までするべきことをして、そして足掻いて足掻いて足掻き続けるんだ」
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