113:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/09/05(月) 01:04:18.58 ID:wbDVTs5Go
誰かが耳元でささやき続けている。いつまでこんなことを続けるのだろう。いつからこんなことを続けているのだろう。
どうでもいい、と彼は思った。
重要なのはそんなことではなく、むしろ が であるということ。
が でしかなくここにいることに ということ。
×××が××××と話をしているということ。
。
つまりこういうことだ。
彼を殺してしまえばいいのだ。
彼はこの世界に必要のない人間なのだから。
×××を殺してしまえばいいのだ。
×××はこの世界に必要のない人間なのだから。
でも。
それで? それから?
――それから?
思考が混乱していると彼は思った。今重要なのは×××を殺すことであって俺のことじゃない。
そう、×××を殺すことこそが重要なのであって、自分のことはどうでもいいことなのだ。
待合室から出ると冷気が彼の体を襲った。誰かが彼の名前を呼んでいる。気のせいだろう。ここに俺の居場所なんてないんだから。
××××は×××が××だった。
×××はこの世に必要のない人間だ。
じゃあ俺は?
彼はその続きを考えないことにした。
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