119:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/09/05(月) 01:06:55.96 ID:wbDVTs5Go
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ヤマトから連絡が来たのは、体調がよくなった数日後、自動車学校に行った翌日のことだった。
その前日も自動車学校で見かけたのだが、声をかけてもヤマトは反応しなかった。
何かあったのだろうかと考えていたところだったので、彼は奇妙に納得しながら彼のメールに応じた。
話があるから会いたいという内容のメール。かまわないと返信をすると、彼はすぐに待ち合わせ場所と時間を指定してきた。
時間に余裕を持って向かったつもりだったが、待ち合わせ場所の公園には、ヤマトは既にいた。
ベンチに座る彼を見て、なんとなく安心する。ちょっと前に話しかけても返事をもらえなかったからだろうか。
けれど、彼はヤマトの表情を見て愕然とした。
ヤマトの顔には感情がまるで浮かんでいなかった。色という色が抜け落ちていた。疲れきったような空白の表情。
彼は 怪訝に思いながら彼の隣に腰掛ける。一瞬、ヤマトが警戒するように身を強張らせるのを感じた。
彼は何も声をかけられなかった。今のヤマトの異常さがそうさせたのかもしれない。
とにかく、自分からは何も言い出せず、ヤマトの言葉をただ待ち続けた。他にできることがなかった。
ヤマトの話とはなんなのだろう? 自分に関係のある話だろうか?
そうに決まっていると思いながらも、彼は話の内容がまるで想像できなかった。
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