233:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/04/23(月) 19:43:17.06 ID:NLCqTPpu0
傭兵「盗賊は狂犬だ、近頃じゃあ治安の悪さに調子に乗ってやがるだろう?お前もわかっているよな」
少女「……」
傭兵「今の奴らは、どこで何をしでかすか解らん」
少女「……確かに、盗賊は何をするかわからない」
悪名高き機人盗賊。
彼らの名を知らない彼女ではなかった。
人の身より秀でた鉄の身体で悪事の限りを尽くす、この世の害虫だ。
傭兵「ああ……奴らに出くわした場合、そいつらに勝てるか?このメンバーで」
少女「そうね……少なくとも9人は死ぬわね」
傭兵「……それは俺も数に入っているのか」
少女「ええ」
傭兵「……」
力の序列としては確かにその通りだったので、何も言うことはできなかった。
傭兵「とにかく、ここは見つからないように荷物を届ける作戦でいきたい」
少女「……それを私に頼む理由は」
傭兵「そりゃあもちろん……」
口から出まかせを言うだけで、ここまで神経を削るとは。彼はしみじみと思う。
傭兵「お前が一番、この中で強いからな」
少女「……」
傭兵「いざという時でも、お前ならなんとかしてくれそうな気がする」
少女「……そう」
それだけは本心だった。
何かあっても大丈夫だろう。それだけは。
傭兵「まあ、俺らも何もしないわけではないしよ」
少女「?」
傭兵「ほれ、ここにあるダミーの木箱だ」
街道の脇に棄てられていた商人用の木箱を軽く叩き示す。
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