299:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/05/21(月) 22:15:45.73 ID:D1Aikygb0
(よし、刺し……岩!?)
盗賊の刃は壁面に突き刺さっていた。
(背後の壁に刺さっただけか!すばしっこい野郎め……)
アームナイフを抜こうと腕に力を入れた時、背中を強く掠める衝撃が襲った。
一度ではなく、一瞬で何度も訪れる細い火傷のような痛み。
機人特有の、神経がリンクした装甲へのダメージ
『ッ…!っつぅぇ〜…テメェ、効かねぇ攻撃を何度も何度もッ!』
少女「そうね、剣はやめる」
振り向こうとした瞬間に、盗賊の視界の半分が暗くなる。
『がっ!』
ブーツによる蹴りが頭部を強打し、盗賊の身体を大きくよろけさせた。
たまらず地面に手をつくが、少しの間は視界が揺れ、直立は難しい。それでもなんとか精神で持ちこたえる。
『いっ……ってぇな……!』
(くそっ……そうか、蹴りか……あのクソガキ!)
受けたダメージから状況を把握するまでに費やした時間は、彼女を相手にするには余りにも長すぎた。
顔を上げると、そこにはもう誰の姿も見えない。
『……逃げやがった!』
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