340:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/06/07(木) 22:48:32.57 ID:T96GaoCa0
金属の刃が衝突する。
薄暗い岩場が一瞬の火花に照らされた。
『シャァアアアアッ!』
村人「うるせえ!競ってるときに無意味な威嚇すんな!」
声だけでかい人間相手に怯むことはない。
こちとら田舎の厄介な獣相手と何度も戦っているんだ。
酔っぱらった観光のゴロツキの相手だって、何度か経験はある。
『シィイイイッ…』
刃が弾かれ、距離を置くと共に、剣を振り回して他方から近づく盗賊を牽制する。
奴らの腕に備わってる仕込みのナイフ。リーチはほとんど無いが、しかし腕に直接固定されているだけに、近接での威力はすさまじいだろう。
一突きされれば、奥まで刺さって引き裂くに違いない。
『シルルル……!さあどうだ小僧、命乞いついでにあの小娘の居場所も吐いてもらうぜぇええ……!』
村人「小娘・・・?」
奇妙なワードに気を取られた。
『ッシャァァア!隙だらけなんだよッ!』
村人「ん?」
だが剣を握った臨戦状態の俺の身体は、あまりにも自然に動いた。
ほぼ反射の動きで剣を背面へ突き出す。
『ギッ!』
村人「あ、悪ぃ、目に刺しちまったか……いきなり襲いかかってくんなよ」
『ギ……ェエエェ…!』
無言で襲いかかればよかったものを、凄むだけの奴らの攻撃はどうも甘い。
『……まぐれか、テメェら、数で畳むぞ!四方から攻めれば剣如き!脅威でもなんでもねえ!』
『シャァアアアアァア!』
『キェエエェエエ!』
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