541:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/08/27(月) 19:20:40.75 ID:MBggc25S0
少女「あなたは人を探しに行くと言った……それはもちろん、その人の居住地を目指して、という意味?」
村人「いや」
少女「違うの?」
村人「ああ、俺はそいつを良く知っているが、どこに腰を据えているかは知らん、手紙にも送り先なんてものは書いてなかった」
少女「不親切な手紙ね……探しようがないわ」
村人「そうだな……俺以外には、なんだけどさ」
少女「……?」
手の上で石を転がしてみせる。
少女「これは昨日の」
村人「ああ、サファイアだ」
少女「……これが何?」
村人「実はこの小さな石ころが、奴の居場所を示している」
少女は唇に指を当てて考えた。
少女「……まさか、産出地?」
村人「その通りだ」
傭兵も馬鹿ばかりではないようで助かる。少しは頭も回ってくれないと、一緒に行動するのは疲れるのだ。
村人「俺が知る限り、この斑に黄がかったサファイアが採れる国はそう多くない」
少女「……?」
村人「水の国だな、そしてこの石が安く大量に出回る地域となりゃ、さらに場所は限定される」
村人「目指すは遥か遠くの島国、水路街付近の沿岸部……そこの洞窟郡だ、詳しく知りたければメンシン著の“水と鉱石”を読むんだな、お勧めだ」
少女「……」
村人「さあ、出発するぜ!道のりは長い、旅の準備を整えるぞ!」
少女「……あ、う、うん」
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