590:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/09/13(木) 21:31:02.17 ID:qMuYSzMs0
生徒「あの人は、クラスの人を、2人も……」
男「……ああ」
生徒「……彼は、人なのでしょうか……?」
男「……」
一切の肌を露出させない装いを思い出す。
異質。違和感。なのに気付けない。
まるで飛びかかるまでは気配を見せない、野生の動物のような……。
生徒「人なのに……どうして心が痛まないんですか?」
男「……」
生徒「怖いです、怖いんです……あの暗殺者さんが、いまだに私を追っていると思うと」
生徒「……まるで、黒い毛並みのオオカミさんに、追いかけられているみたいで……」
男「……そうだな、怖いな……俺だって怖いさ」
彼女の恐怖は誇張でもなんでもない。自分もその恐怖心を抱いている。
男「暗殺者は怖いが……安心しろ、大丈夫……俺がついてる、俺が守ってやる」
男「海を越えて……そうして、隣の国までいけば大丈夫だ」
男「いや、海を渡ればもう大丈夫だろう……暗殺者でも、容易く対岸までは追ってこないはずだ」
生徒「……」
男「……さ、行こう」
生徒「……はいっ」
一歩踏み出す。
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