597:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/09/18(火) 21:05:26.35 ID:BhuY7Cu/0
黒い男「オォウ?茂みに逃げられてしまった……シット、そのまま忍び寄ってキルしときゃよかった」
黒い手袋に包まれた両の手の拳を打ち付けあう。
石をぶつけたような音が、ガツ、ガツ、と。
黒い男「まあ良いさ、ここは葦の草原、隠れる場所など、そうそうない……草の中を逃げれば音もする」
黒い男「ジェミニはその音を追うだけだ、ベリーイージー……そして、チェックメイトだ」
黒いマントの男は耳をすませる。
野鳥の鳴き声が聞こえる。
遠く川のせせらぎが聞こえる。
風が葦の間を切るように抜ける。
そして、草をかき分ける音が聞こえる。
黒い男「ハッハッハ!ジェミニから逃げられると思うなよ!?」
黒い男「俺は不死身の暗殺者ジェミニ!ジェミニは疲れないし、疲れてもジェミニはお前らを追い続ける!」
男が草の合間を走りだした。
並みの獣以上に強い脚は、視界を埋めるほどの草など、そこらの空気のように凪ぎ倒してゆく。
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