653:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/10/18(木) 19:26:20.53 ID:y/1vT4Lp0
少女(両腕の側面に、刃のような鋭利な角質……双剣でなかったら両腕を受け止められなかった……!)
竜「ォおオン?ォおおオオン!」
自分よりも遥かに体格の小さな生き物に身体を弾き飛ばされる。
通常ありえない現象に、竜は何が起こったのか、しばらく理解できなかった。
その隙を見て、少女は柄を握り直す。
少女(しかし斬竜か、ランクはCだっけ……Cならギリギリ倒せる……?)
農民「気をつけろ……くっ……そいつは、俺の家まで上がりこんで……」
少女の後ろで、傷を負った男が震える声で続ける。
農民「壁も、天上も、瓦も……!何もかも、切り刻んでいきやがった!」
少女「わかってる、こいつは残忍な竜……!腕の角質が薄く研ぎ澄まされるまでは何にでも斬りかかる……!」
竜「ぉん」
再び竜は近づき、少女を挟みこむように腕を交差させる。
双剣はそれらを受け止めた。
が、敵の腕の角質は刃物相手にも引けをとらず、さして刃こぼれもしていない。
鋭く硬い凶器は既に仕上がっているらしかった。
少女「くっ……さすがに、野生動物相手に力勝負は部が悪い……!」
竜「ォおおおおオオン……!」
小型とはいえ竜対人間。力の差は歴然だった。
内側へ押し込まれる刃を寸前で食い止めるだけで精一杯だ。
少女(春……そうか、斬竜の発情期……求愛のための刃を研ぐために襲ったのね)
少女(でも……生き物に斬りかかった時点で、あなたは“人斬り”!私にとっての悪!)
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