672:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/10/28(日) 23:17:56.88 ID:A2F7CkSJ0
少女「村人!?」
村人「テメェもステーキかぁああああああ!!」
竜の硬い皮膚が氷結し、破壊される。
彗星の突きは早く、障害となるあらゆるものを凍てつかせ、砕いてゆく。
竜は腕に決して浅くはない傷を負い、後方へ飛んだ。
竜「ォオおおぉンっ!」
村人「斬竜か!クソ野郎が、お前確か俺んちの玄関、一度両開きにしやがっただろ!」
竜「ォ……おおおン……!」
村人「とぼけるな!“プロミネンス”!」
距離は離れている。
頭のいい竜は知っている。鉄の棒切れを握った人間の攻撃範囲というものを。
頭がいい、方法がわかっている、だからこそ油断していたのだろう。
一片も想像などしていなかっただろう。離れた場所から剣を振り、巨大な炎がこちらに向かってくるなど。
竜「ギィイいぃイィ……!」
顔に降りかかる熱を、地面に転げることで逃がす。
巨体が転がることにより、下草は折れ、小さな木は大きく撓み、砕けかかった。
少女「……」
村人「おい、大丈夫か」
呆然とする片手剣の少女に話しかける。彼女は刃物を持たない片腕で額の汗を拭い、少し微笑んだような顔で俺を見た。
少女「……大きさのわからないリスクは、嫌じゃなかったの?」
村人「そりゃ嫌だ、嫌に決まってる」
村人「けど人に死なれんのは後味が悪い」
少女「勝手」
村人「どうとでも言え、折れは適当なんだ、面倒くさがるのは適当だからだ、中途半端だからだ」
村人「中途半端だからこそブレんだ。だから、いつでも好き勝手にやるんだ、見損なったんだろ」
少女「見直した」
村人「……よし」
頬をかき、剣を振る。
竜「……ォおおん」
村人「なあ、あいつとっ捕まえれば、金をもらえたりすんのかな」
少女「少しは貰えるかもね」
村人「よーしよしよし……」
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