698:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/11/14(水) 19:57:40.37 ID:82XwCJrh0
黒衣(防がれた……剣を振ったようだが、あの量を防げるか?)
詠唱を唱えた動きは見られなかった。
大量の宝石の破片が生み出す乱反射光で姿はよく見えなかったが、剣を振った事は確かだ。
青年「……芸がそれだけなら、やめておけ」
黒衣「ァア?」
青年「俺は殺せないから」
黒衣「……ククク、安心しな、まだまだとっておきは沢山あるからよ」
青年「……そうか」
掠れるため息を吐き出して、重い動きで軽やかに剣を振る。
全体の鈍重な動きからしばらくは気付けなかったが、それは剣舞の流れだった。
片手の剣を正眼に向けて言う。
青年「来い」
黒衣「“ジェム、……ポール”!」
勝負ではなく殺し合いだ。
無粋であろうと、暗殺者に改まりきった宣言などは必要ない。
蒼い結晶が、地面から足元へと伸びる。
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