過去ログ - ミカサ「いやぁ、エレン……っ、殺してやる、殺してやるわ!」
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◆tt4XjKq/KE
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2011/09/10(土) 21:52:25.04 ID:50IlwsF+0
「ミカサ……」
エレンはマフラーを握り俯いている。
「坊やにまだまだ女心は難しかったかしら?」
いつの間にか外で立っていたぺトラが冷ややかに見つめている。
「ぺトラさん、あなたはなんの……」
「私はね、兵長に近づくあの子が目ざわりなのよ」
ぺトラの顔はぞっとするような凄んだ女のものだ。
だがすぐ笑顔で耳元に囁いた。
「手に入らないなら、彼女をさらって、どこかに逃げればいいじゃない?駆け落ちしちゃえば?」
「エレン、駄目だよ、壁外調査も目前なのに集結場所の兵舎から抜け出しちゃ」
声に振り替える。
「アルミン、なんでこんなとこ……」
「みんな探してるよ。一人前の兵士が軍の生活規律破っちゃだめだろ。戻ろう」
「アルトレルト君、エレンはね……」
「お騒がせしましたぺトラさん。エレンには僕から言っておきますので、リヴァイ兵長には内緒でお願いします」
ぺトラに冷ややかに告げる。
アルミンの目にはぺトラの気まずげな表情、それとエレンの様子もちゃんと映っている。
無論手にしたあのマフラーも抜け目なく見つけていた。
もう大体の事情を察している。
「さあ早く」
アルミンは強引に、呆けたようなエレンの手を取って去って行った。
「用は済んだか?」
ぺトラがびくっと震える。いつの間にか背後にリヴァイが佇んでいた。
「お前が俺を裏切ってこそこそしやがるとはがっかりだ。眼鏡女のこと、たっぷり問い詰めないとな」
「……私は、あなたなんか嫌いです」
ぺトラが吐き捨てるよう呟く。
「今は、あの子のところに行ってやってください。今あなたには、触れられたくもない」
「女ってのは分からねえな」
リヴァイはミカサの私室に入って行った。
リヴァイはミカサのぐしゃぐしゃに泣き潰れている様子をみて、もう限界かなと思う。
憎悪と狂気の補充はもう無理だろう。
器が壊れては意味がない。
なら次の手はどうする……自分をこの少女の不倶戴天の敵に仕立てる方法。あることはある。そのため、この場だけは。
「抱いて」
ぽつりとミカサが呟いた。リヴァイの腕を掴んでいる。
「抱いて、私を、めちゃくちゃにして、欲しい」
リヴァイはその唇を奪う。その晩は初めてミカサから求めた日になった。
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