過去ログ - ほむら「――時間が止まればいいと思った」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(九州)
2011/09/02(金) 23:09:39.30 ID:P/0GCclAO
◆
「……ん?」
何かに揺り動かされるような動きに、少女の意識は覚醒した。
ぼやけた視界にうつる輪郭は女性のもの、どうやら彼女が自分を起こしてくれたようだ。事態を把握した少女が緩慢な――不調の確認も兼ねた動きで起き上がる。
もともと寝起きはいいほうである。まずは、コンクリート(こんなところ)に放置されていた自分を起こしてくれた女性への礼が必要だろう。
「えっと……あの、起こしてくれてありがとうね」
制服についた塵を払いながら立ち上がり、お辞儀とともに感謝の気持ちを告げる。これは彼女の性分だ。ここで別れるにせよ、今後関係が続くにせよ、こういうけじめはしっかりしておかないと気持ちがわるい。
「構わないわ、泥酔してたわけでもないみたいだし。人として当然のことをしただけよ。まあ……酔って現実逃避をする年齢でもないでしょうしね」
礼をいわれた彼女は気さくに笑いながら制服の少女に答える。おそらく少女は、自分より外見的に年下のはず。人としてのまっとうな感性も後輩に対する優しさも、自分にだけに許された専売特許だ。
少なくとも、あの異常者たちの集団ではそうだった。
その優しさが、あの日の過ちを引き起こしたといえば、彼女も含めて否定できる人間はいないだろう。
でも今は構わない。
あの日、あの場所で散った自分が今ここで姿を得ている。
それはきっと、とても特別なことだと思えるのだ。
あの悲劇を二度と繰り返さないために、少女は固く決意する。
この戦場を――誰かを守るために駆けぬけることを。
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