過去ログ - 垣根「俺はヒーローにはなれねえんだ」
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38: ◆3wvSQQhdpM[saga]
2011/10/09(日) 23:05:45.00 ID:Vh6HeQgAO

「垣根さん? どうかしましたか……」

女が心配そうに呼びかける声で、垣根ははっと我に返った。
うっかりと思考の底に沈んでしまっていたのに気付く。
気を取り直し、会話を続ける。

「ああ、すみません。ちょっとぼんやりしていました」

「そうですか……」

「えっと、それで娘さんが拐われる理由は、やはりわからないのですか」

「はい、どうしても……」

垣根は、そこでため息をつき、顔をしかめてうんざりとした体を装う。

「それでは仕方ありませんね。俺達では手の出しようがありません」

「そ、そんな……」

女はそれを聞いて呆然とした。

ショックを受けた顔をして、肩を落とす。

垣根は、追い討ちをかけるように、

「犯人の目的がわからなければ、目星も何もつかない。俺達は警察でもなんでもない、ただのよろず屋ですから、手掛かりがなければ娘さんは探せませんよ」

当然、これはデタラメ。
彼女の口を割るための嘘。
垣根達の能力と人脈を使えば、人探しくらい雑作もない。




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