過去ログ - 垣根「俺はヒーローにはなれねえんだ」
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42:風邪引いてた……orz ◆3wvSQQhdpM[saga]
2011/10/11(火) 23:09:20.94 ID:0vAHkBtAO

「もし、理由が暗部絡みなら問題ないですよ。元暗部の奴を匿っていたこともあるので、警備員にチクったら逆に俺達が手錠を掛けられます」

自らが暗部の人間だったとは言わず、それほど当たり障りのない話をしておく。

「そう、ですか……」

「それで、話してくれますか」

「……わかりました」

ようやく喋る気になったなと垣根はほっとした。
当然、そんな素振りは微塵も見せない。

そして、最初に語り始めた時と同じように、彼女は少しづつ話し始めた。

「私の夫は、昔、暗部に所属していました。どうして暗部に入ることになったのか、教えてもらってはいません」

「……それで」

「元々雑用係みたいな仕事を任されていただけで、大きな罪を犯してはいないそうです」

「だから、今日まで警備員やその類いの奴等から逃げ切れたと」

「はい。去年、暗部が一度解体された時、夫はそのまま汚れ仕事から足を洗いました、それ以来、偽のIDを使っていること以外は、犯罪は起こしていません」

「なるほど、ね」

女が話してくれた秘密は、ほぼ垣根の予想通りの内容だった。
わざわざ脅すような真似をしてまで聞く必要もなかった気がする。
だが、円滑に依頼をこなすには、重要な事であるとは、垣根も理解している。

「あの、これで依頼を受けていただけるんですよね……」

彼女は心配そうに垣根を見た。

垣根は彼女ににっこりと微笑んで、

「勿論です。絶対に娘さんを見つけ出しますよ」

彼女は、再び笑った。


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