過去ログ - さやか「魔法少女と魔女。そして、オルフェノク」
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255:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)[saga sage]
2011/11/26(土) 21:23:01.11 ID:JY5gprKlo
「頼むからさ、あんたの事情も分からないまま協力するのも何か変じゃん?」

建前はそうである。
本音は、彼女の心情が知りたい。

「貴方は何のために契約したの」

「え?」

突然の質問にさやかは戸惑う。

「恭介の腕を治した…けど、新しい力がほしかったから」

先の短い自分とは違い、恭介には幸せな生き方をしてもらいたかった。
だからこそ今は暁美ほむらと協力してワルプルギスの夜を倒さなければならない。

「彼の腕を治しても見返りなど無い。それを分かって貴方は契約したの?」

「ああ。魔法少女が魔女になるのもした上でね」

その言葉を聞いた瞬間、ほむらの顔が微かに変わった。
だが、すぐいつもの顔に戻った。

「それが分かった上で契約するなんて…馬鹿ね」

「正直に言うね。でも、そういうところ、嫌いじゃないよ」

気持ち悪いことを言うなとでも言うような顔をして、睨んできた。

「見返りもなく、誰かに優しさを見せながら戦う。魔法少女としては致命的ね。
 本来、魔法少女は自分の為だけに願うもの。でも美樹さやか、貴方はどちらにも属そうとしない中途半端」

「あんたの言う通りかもね。でも、後悔はしてない。だって、誰かの力になれるなら…後悔なんてあるわけない」

オルフェノクになったこと、魔法少女になったこと。
どれをとっても、自分にとっては必要なことだった。

オルフェノクの力のお陰で、マミを救うことが出来た。
魔法少女の力のお陰で、ほむらを救うことが出来た。
伸ばした手が、誰かに届く。
それが、とてつもなく嬉しかった。

「手が届くのに伸ばさなかったら絶対に後悔する。だから、手を伸ばす」

所詮、自己満足でしか無いと分かっていても。


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