11:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 21:12:09.37 ID:3F2+R/XM0
唯「み、澪ちゃ……な、何でもないよ……」
唯は辛うじて絞り出すようにそれだけ言葉を発する。
唯は不意打ちの様に後ろに立つ少女、秋山 澪に声を掛けられた瞬間、彼女の動悸は早くなり、口の中が一瞬で乾いてしまっていた。
まるで、躾の厳しい親に悪戯を見つかったかの様な表情になる。和は、幼馴染の今まで見た事も無い表情の変化に、改めて事態が自分が思っている以上に穏やかなものではない事を悟る。
澪「つれないなぁ唯。まぁ人は善くも悪くも変わるものだからな。まぁいいさ。そんな事より、もうすぐ昼休みが終わるから。そろそろ自分の教室に戻った方が良いんじゃないか?」
澪はどことなく余裕というか超然とした態度と口調で唯に忠告する様に言う。
唯「……うん、分った。ありがとう澪ちゃん」
唯<変わってしまったのは私よりも澪ちゃんだよ……>
唯「和ちゃんまた後でね」
唯は寂しげに心の中で呟くが、声に出さなかった。それがもう無駄な事だと知っていたから…。唯はそれでも澪と和に微笑むと、足早に自分の教室へと戻って行った。
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