15:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 21:22:12.67 ID:3F2+R/XM0
だが、その紬の懸念は、いかに彼女や澪であってもどうしようもない話だった。だから、今はただただ律が無事に覚醒して、自分たちの側に付いてくれる事を信じるのみだ。今の自分の立場で信じると言うのもおかしな話ではあるが……。
唯「私には憂もあずにゃんも、そして和ちゃんもいる。だから私は全然大丈夫だよムギちゃん。でもホントはムギちゃんも澪ちゃんも、そして律っちゃんとも一緒に居たかったな……」
唯は寂しげな表情を紬に向ける。これからの事を考えれば、彼女のこの想いはひとしおだった。
紬「ふふ、私も残念だわ。やっぱり世の中はそんなに思い通りにはならないみたいね。あと、和ちゃんはまだどっちか判らないわ。私も和ちゃんの事はちょっと気になっているし……」
紬は無意識に唇の端を歪めた笑顔を作る。
唯「ムギちゃん―――」
唯は精一杯に紬を睨み付ける。だが紬は余裕でそれを受け流す。まるで、それが小動物が絶対的強者に対しての可愛(あわれ)さすら感じる、せめてもの威嚇(ささやかなていこう)に過ぎないとでも言う様に。
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