17:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 21:33:31.28 ID:3F2+R/XM0
和「つまりこう言う事ね」
和は落ち着いて話を整理しようとする様に、憂が差し出してくれた紅茶を一口飲んで、一息吐くと、目の前のソファーに座っている二人に確認するかのように言う。
◦ジーニアスとは守護者、守護神の意で、その通り神話や宗教に出て来る、柱(そんざい)の事を指す。
◦ジーニアス持ちとは、その神や悪魔等の魂、霊、精神体のごく一部をその身に宿す者であり、それを自覚した時が覚醒した時である。
◦基本的には神と魔の戦いであり、神側のジーニアスと悪魔側のジーニアスとの陣営に分かれ争う事になる。
◦神仏側のジーニアス持ちは、覚醒時にそれ程性格的な部分での変化は無いとされるが、悪魔側のジーニアスは、自我は完全に在るが、自身の持つ闘争心や凶暴性、破壊衝動が顕著に現れ、心の奥底にある今まで押さえ付けていた欲望や欲求、願望に忠実になってしまう。
◦神側は現状維持を望んでいるが、悪魔側はその神々の座を虎視眈々と狙っている為、必然的に悪魔側のジーニアスは、積極的に神仏側のジーニアスに戦いを仕掛けてくる。その為に両者は厭がおうにも戦わなければならなくなる。
◦勝敗の趨勢が決した所でこの戦いは終わるので、互いが全滅する様な事は無いと言ってもいいが、悪魔側が大勝した場合、彼らの最終目的である神々の座の奪取の為に黙示録戦争を仕掛けて来る。その戦いの舞台は神界でも魔界でもなく、人の生きる人間界であり、この戦いに巻き込まれれば人類そのものが滅亡しかねないので、神側のジーニアスもそうならない様に戦わなければならない。
◦開戦が知らされる時に、必ず何処かで原因不明の大量破壊、殺人が起こる。これは一人のジーニアス持ちが覚醒した時に、意図的に凶暴性や破壊衝動を、自我が無くなる程に暴走させられた者が引き起こすものであり、この者の事を、『始まりを告げるもの(スターター)』或いは、『最初の犠牲者(ヴィクティム)』という。
◦だが戦いの舞台(ば)は、現実世界(ここ)ではなく、神々と悪魔側の両陣営が共同で用意した次元(せかい)である。
◦その世界で受けた傷は、現実世界の戻った時には躯には残らずに、精神的疲労に変換される。
◦ジーニアス同士の戦いで命を落とした者は、この世から、そして人々の記憶から、肉体を含むそのものが徐々に消えて逝ってしまう。
和「だいたいこんな感じかしら……」
和は思案下に呟くように、二人に確認する。
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