262:一年中が田上の季節[saga]
2012/02/13(月) 11:11:22.97 ID:I4kBIWcz0
唯<良かった……最後まで言いたかった事が…言えた……>
唯はそう思い安堵の息を漏らす。普通の人間なら既に、いや澪に最初に受けた脇腹の傷の時点で喋るどころではなかった筈だ。そして伝えられる事を信じるしかないのだが、こうして最愛の二人に最後に言いたかった事、伝えたかった事は全て言う事が出来た。これも孔雀明王というジーニアスの加護の御蔭であると、自身がこんな事になってしまったのはそのジーニアスであると言うのにも関わらず、それでもこの少女は心から感謝する。
和「唯―――」
憂「お姉ちゃん―――」
二人はもう最期の時が来た事を直感する。
唯の、
血が、
泪が、
命が、
零れ墜ちて逝く………。
唯『……和ちゃん…憂……今まで本当にありがとう……二人とも大好…き………』
最後にそう言い残し、孔雀明王のジーニアス、平沢 唯はこの灰色の世界で終(つい)に、
事、切れる……。だが、その表情は何処か満足げで、とても安らかなものに見えた……。
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