273:一年中が田上の季節[saga]
2012/02/16(木) 06:48:26.40 ID:rgrfq0Mm0
生徒会の活動を終え、平沢家のリビングで和はティーカップに口を付けながら、紅茶(それ)を淹れてくれた、ソファーの向かいに座り自身の淹れた紅茶を啜っている、今や実質的にこの家の唯一の住人となったポニーテイルの少女を見遣る。
和<此処まで来たら、もうこの娘(こ)に唯の仇を討たせてあげたい……>
和は切にそう思う。
そんな和の視線に気付いた憂が「どうしたの和ちゃん?」と、和にニコッと微笑み掛ける。
<憂……>
和はそんな彼女の健気な姿に胸が詰まされる。穏やかそうに振る舞う彼女だが、本当は深海の底の底で沈む貝の様に塞ぎ込むか、轟く火山の様に爆発的に噴火したいかのどちらかであろう。
だが憂は和を、そして彼女の周りに居る人達に心配を掛けない様に装っている。
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