302:一年中が田上の季節[saga]
2012/02/18(土) 12:01:46.75 ID:dmY131UL0
だが目の前の少女の大人しそうで愛らしいその容貌の裏に、これ程までに黒くドロドロしたモノが存在し渦巻いている事に、改めて驚きを覚えると同時に、自身と何処か重なる所がある様な気がして、こんな状況なのに紬は不思議と憂に、どこか親しみに似た感情を覚える。
紬「憂ちゃん……有り難う。貴女とこの世界で<闘(であ)う>事が出来て本当に良かったわ……」
紬は何処か嬉しそうにそして穏やかにすら見える表情を浮かべると、次の瞬間には恐らくは今までに此処までのものは見た者はいないであろう、真剣な貌になって拳を構える。
憂「その言葉。後悔する事になりますよ――――」
憂もそんな紬に茶化す事無く、彼女と同じく真剣な貌になって拳を構える。
この時。彼女達の周辺はまるで大嵐の前とでも言うのか、不気味さと危うささえ感じられる程に、しん…と静まり返っていた…………。
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