318:一年中が田上の季節[saga]
2012/02/20(月) 13:01:54.17 ID:vVfaUcFf0
和〖 澪 〗
ふと自分の名前が微かに聞こえたかと思った瞬間。彼女の全身に強烈な熱風が吹き、いや突き抜ける。
少し前に教室で和が発した『モノ』とは比べモノにならない程の高温の熱風。自前の鎧や結界とも言うべき、高密度の瘴気に身を包んでいる澪は火傷こそ負わなかったが、もし、生身(ふつう)の人間が『コレ』を浴びれば、全身が焼け爛れる大火傷を負うどころか炭となり果てて、苦しむ事無すら無く即死する程のものだった。
澪が己の『能力(ちから)』陶酔して和から目を離している間に、和の放つ、世界を滅ぼし沈めた<炎の巨人の王>の一振りによる火神の光炎は、全てを滅する黒い雷を焼滅させ、
厨二(みお)曰く『裁きの雷雲』をも消し飛ばす。
和「澪」
再び、そして今度ははっきりと自分を呼ぶ声が聞こえて、澪はその『声』がした方を苦々しい表情と思いで見遣る。
そこには、紅い縁の眼鏡を掛け、その手には紅くそして静かに輝く剣を携えた短髪の少女がいた。
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