過去ログ - 垣根「しょたなおれとー」麦野「お姉さん」
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249: ◆H0UG3c6kjA[saga]
2012/05/28(月) 21:05:24.31 ID:Qk+A4Vt/0


一目惚れとは、また別種の惚れ方だったように思う。
苛立ちだとか、憎しみだとか、悔しさだとか。
色々と入り混じった苦しみを伴う恋情だったように思える。
フレンダが組織(アイテム)を裏切る原因を作った垣根を憎くないのかと問われれば、頷けないし、首を横に振る訳にもいかない。
様々な背徳感の上に成り立つ恋だった。
自分で自分の首を徐々にきつく締めあげていくような、そんな、汚らしい恋慕。
ふに、と触れる垣根の頬はとても柔らかで、何も変わりはない。
ただ、その話し方は、垣根帝督以外の何者でもなかった。殺し合ったからこそ、分かる。
今まで気付けず仕舞いだった私が、偉そうに語る事でもないけど。

「…垣根、好きだった。今も好き。冷蔵庫みたいな機械にされてた時も、ずっと」
「冷蔵庫言うなコラ。…知ってる。結構長い事暮らしたな、俺達」

小さく笑った垣根が、私の頬を小さい手でぺたぺたと触る。
幼い顔は昨日まで幼児にしか見えなかったのに、認識した以上、もう本来の垣根にしか見えない。
明るく笑う垣根の唇を半ば奪うように、目を閉じて口付けた。
もうガキじゃないっていうのに、どうにも顔が赤いような気がしてくる。
途端、しゃらん、と鈴にも似た音がして。
首を傾げつつ目を開けると、そこには全裸の垣根が居た。
何というか、本来の年齢(24…位?)に戻った(なった?)からか、幼児用の服は残念な事に破け、ただの布切れと化したらしい。
口付けを受けるべく目を閉じていた垣根が目を開け、自分の状況を確認した後、私から毛布を奪い取ってくるまった。…怪人デカ毛布。

「…早急に服買ってきてもらっても良いか」
「仕方ないわね」
「……それから、起きてるお前に伝えてない事があるんだが」
「…何よ。言うならさっさと言えよ」
「俺も、第四位…沈利が好きだ」



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