過去ログ - 垣根「しょたなおれとー」麦野「お姉さん」
1- 20
90:合甘  ◆H0UG3c6kjA[saga]
2011/10/20(木) 16:47:35.66 ID:vqdmraGu0

ていとくんについて考えながら歩いた結果、別の可能性が脳内に浮かび上がっていた。
これだけ『暗』い部分で捜しても見つからないならば、『光』の部分に居るのではないか、と。
例えば、風紀委員であれば迷子を保護するだろう。
あるいは、警備員でも同じく。
それか、まったくの一般人にていとくんが助けを求めたか…これも充分にありうる。
先程までそれなりに晴れていた空が徐々に暗くなり始めてきた。

麦野「…外に居るなら、ちゃんと雨宿りしてくれてればいいけど」

出来れば『善人』に運良く出会って頼って、暖かい屋根付きの場所に居てくれれば、それがベストなのだが。




―――一方その頃、ていとくんは。



一方(なンだって俺がこンな小せェガキの世話しなきゃならねェンだ…クソ。黄泉川も芳川も番外個体も旅行だし、挙句の果てにガキ拾ってきた打ち止めは『調整』ときてやがる)ちらっ

垣根(俺また死ぬのかよ…)ガクブル

一方(それにしてもなンでこンなに怯えてるンだか…顔つきか、俺の地位及び能力=『一方通行』を知っているか、単に人見知りか)じー

垣根(見んな)もそもそ

幼児が顔を見せまいと毛布を被った事に眉を寄せた第一位。
しばし逡巡した後、納得のいかない事があれば長らく不快でいる一方通行は、結果として毛布を剥ぎ取った。
かの打ち止めとの初対面場面のようにするり、と。
そして幼児の顔を改めてまじまじと見た一方通行は気付いた、気付いてしまった。
垣根が隠さんとしていた事実に、ではなく。

一方「オマエ…」

垣根「……」ふるふる

垣根(やべぇ、とうとうバレたか…クソ、せっかく生を取り戻せたと…いや、この状態惨めだしな、死んでもいいけどよ)

一方「その歳で髪染めてるって、保護者はどォいうセンスっつーか教育方針なンだよ、信じらンねェ」はぁ

垣根(髪色に対してだけはオマエに言われたくねぇよ!!)

垣根「…あぅ」しょぼん

黄泉川家での生活にすっかり馴染み、違う言い方でいえばだいぶ平和ボケしきっている一方通行は常識的だ。
そんな常識(および良識)ある人間が5歳児(金髪に近い茶髪、明らかに染めている)を見たら何と思うか。
すなわち、『親の顔が見てみたい』、『不良のようで可哀相で、将来が心配だ』と思うであろう。
一方通行という人間は、そもそも良心の備わった一般的な青年である。
打ち止めに感化され、優しさと思いやり、多少の過保護を培った父性ある青年がそんな幼児を見てしまえば、世話をしたくてたまらない。
無論、ショタコンやら何やらと邪な意味合いではなく、あくまで保父及び父親的感情からの衝動である。

一方「駄目だ、そンなンじゃ全然駄目だァ、オマエ」

垣根(何がだよ)

一方「明日髪を黒く染めてやる」キリッ

垣根「やー…」ふるふる

垣根(え、何その親切超要らねぇ、っつか似合ってるだろこの色?…似合ってないのか?不安になってきたじゃねぇか馬鹿第一位死ね)

一方「なンならウチの子になるかいっそ。命狙われてる間は庇ってやンぞ」

垣根「うー…」じわっ

一方「オマエは将来イイ男になりそォだ」しみじみ

垣根(当たり前だろ、オマエよりイケメンだっつの)むー


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
264Res/140.89 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice