31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/09/15(木) 07:50:51.27 ID:WXt/fxCKo
水の中で、握られた手がゆらゆらと揺れている。
唯先輩は何も言わず、ただ静かに私が話すのを聞いてくれている。
いちど目をつぶって、深呼吸して、再び口を開く。
梓「その日から、ギターを持つと手が震えるようになっちゃったんです」
唯「……」
梓「お医者さんは、やっぱり精神的なものだって」
唯「……」
梓「当然お仕事も出来なくなって、それでここに帰ってきたんです」
唯「……そんなことがあったんだ」
梓「……はい」
唯「もしかしてだけど、そのギターの人って、今回のバックバンドの……?」
唯先輩の問いに、こくりと頷く。
唯「ああ……。それでこの間は、帰っちゃったんだね」
梓「あの時は……すみませんでした」
謝った私に、唯先輩はふるふると首を横に振った。
濡れた髪から水の粒が散って水面に落ちる。
唯「あずにゃんのせいじゃないよ。あずにゃんは何も悪くない」
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